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読書

2012/3

 

久々のアーサー・C・クラークです。題名は「時の顔」 スチーヴン・バクスターとの共著です。

クラークのファンである私にとっては、昨年(2011年)に亡くなられて本当に残念です。ご冥福をいのります、きっとクラーク氏は別次元で生きていてもっと活躍されていると思ってますが。。この本の出だしは、帯にある「2001年宇宙の旅」を思わせる書き出しですが、内容はまるで別世界です。主人公はインド系英国人ピセサ・ダット(女性)2037年の国連平和維持軍の兵士で所はパキスタンとアフガニスタンの国境地帯で活動中でした。が。。 その時古今未曾有の異変で時間がゴチャマまぜに200万年の時間の断片で作られた地球。。そこにはアレクサンドロス大王がさらにチンギス・ハンも ここまでチョイとばらせば、想像が羽ばたくでしょう。ローテクとハイテクが混在、、昨年読んだダン・シモンズの「オリュンポス」続編]「イリアム」も面白かったがシモンズの浪曲的誇張ほどではないが、クラークらしいハードSFの醍醐味を十分満喫させてもらった一冊でした。

2012/3

 

「ワイオミングミング生まれの宇宙飛行士」 宇宙開発SF傑作選七つの短編集

「主任設計者」 アンディ・ダンカン

「サターン時代」 ウイリアム・バート

「伝送連続体」 アーサー・C・クラーク & スチイ-ブン・バクスター

「月をぼくのポケットに」 ジェイムズ・ラヴグローヴ

「月その六」 スティーブン・バクスター

「献身」 エリック・チョイ

「ワイオミング生まれの宇宙飛行士」 アダム=トロイ・カストロ & ジェリイ・オルション

「主任設計者」はソ連で実在したロケット工学者が主人公だが、史実なのか物語なのかわからないが、ロケットという未来を勝ち取る希望より国家に従属させられた技術者の苦悩しか読み取れず、北国のどんよりした暗い空しか読後、残らなかった。「サターン時代」 もしもウオーターゲート事件でニクソン大統領が辞任せず、歴史が変わりサターンロケットによる宇宙への進出をつずけるならば。

「伝送連続体」クラークとバクスターがこの短編を基に後に長編の「過ぎ去りし日々の光」に描かれてる伝送(ワイア)で人体を時空を超えて送る、まさにスタートレックの*転送*をあつかった作品。

「月をぼくのポケットに」少年時代の悪がきに押し売りされた月の石? その少年が。。

「月その六」月で活動中の宇宙飛行士がパラレルワールドに迷い込み。。

「献身」 順調に進行する火星探検だが思わぬ事故で危機的状況に。。

「ワイオミング生まれの宇宙飛行士」この短編集の題名にもなっている作品。ワイオミングで生まれた奇妙な風貌の男性が火星探査の宇宙飛行士に。。ついに夢がかなったが?

2012/04

 

「シリンダー世界」 SFミステリアダム=トロイ・カストロ著

主人公アンドレア(女性)は、人類と異性種族の実験的共同体で平和に育ったが、子供のある日住民が一瞬にして野獣に変身して殺戮の修羅場に彼女も子供で有りながら殺戮に加担、生き残ったがモンスターというレッテルと戦争犯罪人に、以後厳重に監視される立場とホモ・サップ連合の連合外交団法務部の捜査官とまー複雑な背景の主人公です。彼女が捜査に向かったのがシリンダー型宇宙ステーション111で深宇宙にある。長さ10万キロの巨大な構造物だ、作ったのは「AIソース」と云うソフトウエア知性体、そこで起きた殺人事件。。背景が複雑でSFであるが、ミステリアスなかなか。。いいですよ。

2012/06

 

「シオンシステム」三島浩司著

私にとってはずいぶん久しぶりに日本人作家の作品です。特に偏見を持っているわけでは無いんですが、星新一や小松左京などの作家の作品は若い時の思い出でその後のSF読書は外人作家の作品が全てでした。今回は何となく作品の題名に引かれて,読んでみる事にしました。常和峰,新海英知、ハルカ・パンターニが主人公です。内容はアイメリア・シオンを体内に取り込む事で脅威的に免疫力を向上させる「虫寄生医療」って事で、言葉の流れで何となく身体がむず痒くなるんですがたぶん医療ってのはもともとそうなんでしょうね。アイデアはすごく良いんですが、今一つ物語に深みが感じられないのは残念ですね。

2012/07

 

「太陽の盾」アーサー・C・クラークとスチーヴン・バクスターの共著

「時の眼」の3部作の2番目です。主人公はインド系英国人ピセサ・ダット(女性)と同じですが、彼女の活躍よりクラークのとてつもない未来を見る眼の想像を絶する時間と空間を描き出す「2001年宇宙の旅」とある意味真逆の別のオデッセイです。人類を滅ぼす太陽の異常に対する、人類の果敢な挑戦、近未来が作り上げるだろうテクノロジーを描き出すクラークさんに、拍手です。

2012/08

 

「火星の挽歌」アーサー・C・クラークとスチーヴン・バクスターの共著

「時の眼」の3部作の最終章です。「楽園の泉」でクラークの提唱した(アイデアは確かロシア人でしたが)宇宙エレベータをより現実的な描写があったり火星の極での生活やプログラムの知性に対しての人格への人類の承認など、近未来をスッゴク感じさせてくれたり、夢の続きを最後にのこしたり、(バクスターが続編を書いてけれたらいいなー)私にはあの世へ持ってく物を沢山いただきました。

2012/08/30

 

プロメテウス映画ストーリー脚本:ジョン・スペイン デイモン・リンデロフ

2012/08 「エイリアン」シリーズの最新作の映画ストーリーです。本屋にいったら眼についてチョイと読んでみようかとおもいまして。ストーリーとしては、映像を意識したストーリー展開です。SF好きには良いかも。主人公は、エリザベス・ショウ 考古学者 、考古学の新たな発見から人類の起源をさぐる旅にでますが行き着いた星でまっていた物は、、、エイリアンの化け物好きな人にはたまらないかも。映画の映像世界を想定した物語なので、本来のSFとは少し違っていろんな意味で深堀なしで娯楽作品ってことかも。まだ続編を匂わせる部分のあって、商業ベースですね。因みに、「プロメテウス」は宇宙船の名前です。(欧米はギリシャ神話の神々がすきだね!)Youtubeに予告編があります。

 

 

映画の予告編

2012/08/30

 

ボーンシェーカー(ぜんまい仕掛けの都市)

シェリー・プリースト著

スチームパンクって知ってる方すくないかも、いわゆる ゾンビ、飛行船、怪しい天才科学者が活躍する空想世界です。 本来私の趣味では無いんですが何となく買ってしまったので読みました。1860年代の架空のシアトル天才発明家が巨大地底ドリルマシンを作って都市の地下にもぐったが、マシンが暴走した結果有毒ガスが湧き出してきた、都市の崩壊が始まり結果ガスの広がりを恐れて都市の周囲を城壁で囲ってまう。ここから始まるスチームパンクの世界、天才科学者の息子が城壁の中に、その息子の後を追って母親も助けだしに向かうって、飛行船、ゾンビ、怪しい科学者。。マンガ、アニメにはもってこいの題材かも。。

2012/10/19

 

「時間封鎖」 ロバート・チャールズ・ウイルスン著

 

この作品は、かなり納得、SFと云うジャンルを私的には超えてる作品だと思います。上巻読んだらたまらず下巻に読み進めました。人物描写がすばらしい、ついついのめり込んでしまいました。地球が突然に得体のしれない膜で覆われてしまいます。ただ膜で覆われただけでなく、地球だけが時間の進行が遅くなり他の宇宙空間の時間軸から隔離されてしまいます。星が見えない地球上、太陽系はただ老化が進行するのに地球時間は遅々とした時間経過。。この世界を表現するのに、登場する3人の中心人物が実に詳細に描かれています。ロートン家の双子の兄弟、兄弟の兄弟のような密接な関係のタイラーが物語りの語り部で、現在と過去とを行き来して物語をつずっていきます。ロートン家の兄弟の男性で天才ジェイスン、片や女性のダイアン、ダイアンはタイラーがひそかに恋する相手、恋が中心の物語でないが切ないくらいのタイラーの心情、でも人類を巻き込む異常な状況から脅威的状況は進行していきます。

2012/10/

 

無限記憶 ロバート・チャールズ・ウイルスン著

「時間封鎖」の完結編ではありますが、一応主役も違いますので別の読み物として読んでも楽しめます。主人公はリーサ・アダムスン、ターク・フインドリー二人は偶然の出会いで恋人に、この世界を作る物と意思疎通が可能に成るだろう少年アイザックの3人が主人公に。前作時間封鎖された世界が何とも奇妙なる結末に進行する世界を興味深く楽しめる作品です。

2012/11/

 

プロテウス・オペレーションジェイムス・P・ホーガン著

量子論の難しい理屈はさておき、時間テーマSFで第二次世界大戦のナチス・ドイツを軸に時間を遡る

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